Bond project

事務局: 080-9501-5220

診療時間:月曜日と火曜日 16:00-19:00

私たちについて

パトロールで女の子に話し掛けるスタッフ(左端と左から2人目)=いずれも横浜市中区で

 家族からの暴力や暴言で生きづらさを抱える10〜20代女性を支援するNPO法人「BONDプロジェクト」(東京都渋谷区)が横浜市内に開いた相談室に、半年間で454件の相談があった。シェルターで保護した深刻なケースもあったといい、スタッフは「新型コロナウイルスで、女の子の居場所がますます狭まっている」と指摘する。 (石原真樹)
 「そっか、それは不安だよね。話してくれてありがとうね」
 五月のある夜、相談室でスタッフが電話相談に応じていた。終了時間は過ぎていたが、親や恋人のこと、仕事の状況などについて、「分かる、分かる」と優しく相づちを打ちながら耳を傾ける。
 昨年十月の開設から今年三月末までの相談の主な内容(電話と面談、複数回答)は「家族」が百二十九件で最も多く、「心の状態」が百二十二件、「メンタルヘルス」が八十六件、「自殺念慮」が七十七件など。一回の相談で終わる人もいれば、何回も連絡してくる人もいるという。
 「仕事が減るなどして親が経済的にも精神的にも不安定になり、しかも家にずっといる。一方で学校は休校したり部活がなくなったりし、ファストフード店などの営業時間が短くなって友だちとは遊びづらい」と竹下奈都子事務局長(32)は説明する。息抜きになっていた場が、コロナで狭められているという。
 父親の暴力に悩み、気持ちを抱えきれなくなると相談室ではき出し、また自宅に戻ることを繰り返す「外見は普通」の高校生や、「コロナをうつすな、帰ってくるな」と家族に家を追い出された看護師をシェルターで保護したケースがあった。ふとしたきっかけで自ら命を絶ったり、性犯罪に巻き込まれたりする危険があり、「その前にBONDにつながってほしい」と力を込める。
 夜のパトロールにも取り組む。相談終了後に関内駅や桜木町駅、横浜駅や川崎駅の周辺に繰り出し、若い女性に「BONDって知ってる?」と声をかけ、連絡先を書いたカードを手渡している。スタッフの森田あすかさん(27)は「何かあったときに『そういえばBONDがあったな』と思い出してくれたら」と話す。
 相談室は県のモデル事業としてスタートしたが、今年三月末で終了。四月からは自主事業として全国から相談を受けている。関西から来る女性もいるという。
 相談室は横浜市中区曙町三の三二の五、ワインプラザビル一階。相談を受け付ける日時など詳しくはホームページへ。

「女の子が話しやすい環境になるよう気を配っている」と話す竹下事務局長

 

 

 

サイトから取得した情報と写真: www.tokyo-np.co.jp/article/106373

ウェブサイトから取得した情報: bondproject.jp